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妖怪制作、はじめました!(学部)

2023年10月に始まる学部の演習「教育人間学演習Ⅱ」では、妖怪を探究します。妖怪は、人間の理解を超える不思議・不可解な現象やものをある「ことば」や「形」で表現したものです。換言するなら、人間に不快の念、不安や恐怖を催すような現象やものを、妖怪として表現することによって、人間にとって対応可能なものにする、人間のことば・思考の「技」と言えます。この「技」を学生たちが再現します。

2023年10月4日の第1回は、妖怪とは何かを、類似概念(妖怪、妖精、精霊など)と比較・区別しながら定義しました。

2023年10月11日(第2回)から、藤田省三「或る喪失の経験–隠れん坊の精神史」(子どもの館100号記念巻頭論文、福音館書店、1981年)を手掛かりに、妖怪を主題とする語り(ナラティヴ)に含めるべき要点を考察しています。第2回(10月11日)は第一節、第3回(10月18日)は第二節、第4回(10月25日)は第三節と第四節を、第5回(11月1日)は第五節で引用されているE. B. F. ブレヒトの詩とその詩に対するW. ベンヤミンの注釈(「ブレヒト注釈から」『ヴァルター・ベンヤミン著作集9』晶文社、1971より)を全員で議論しながら読み進めています。第6回(11月8日)は第五節まですべて読みきりました。

第7回(11月15日)からは、本格的に妖怪(の語り)の制作にとりかかっています。現代の子どもたちにとって、ちょっと怖いこと、不安なことって何だろう?前回までの授業で明らかになった「語りに含めるべき要点」を考慮しながら、ああでもない、こうでもない、と議論は尽きませんでした。幼稚園や保育園の子どもたちに実際に楽しみながら学んでもらえるような何かを制作できればと、みんなで頑張っています。

第8回(11月22日)には、幼稚園や保育園の子どもたちにお話しするものがたりの骨子ができ上りました。これから2週続けて休講になるので、その間に、それぞれの受講生がものがたりを完成させることになっています。教員は、受講生から「プリキュア」についていろいろと教えてもらい、勉強になりました。

第9回(12月13日)から、ものがたりのシナリオ制作が始まりました。第10回(12月20日)には、妖怪の原案ができました。年が明けたら、ものがたりをベースにした「遊び」の開発に移ります。

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